今回は一朱銀と二朱銀の買取価格と相場について解説していきます。
一朱銀と二朱銀は江戸時代の後期に流通した銀貨で、他の貨幣と同じく逆打ち等のエラー品になると価値がすごく跳ね上がる古銭でもあります。
一朱銀や二朱銀が自宅にあり、買取に出すことを検討している方や、お手持ちの貨幣の種類が何であるかを確かめたい方などぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
目次
一朱銀と二朱銀とは?その見分け方について
まず、一朱銀と二朱銀についてご存じない方のために、そもそも一朱銀と二朱銀がどのような貨幣であるかについて説明していきます。
一朱銀
一朱銀とは江戸時代後期に流通した長方形短冊形の銀貨の一種であり、計数貨幣となっています。それまでに江戸時代で流通していた丁銀や豆板銀は重量で価値を決める秤量貨幣でしたが、現在のように額面で価値を決める計数貨幣として一朱銀と二朱銀が登場しました。
一朱銀の前に登場した文政一朱版は金品位が低く評判が悪かったため、新たに南鐐(上銀)を素材にした文政南鐐一朱銀が鋳造されました。
二朱銀
二朱銀は一朱銀と同様、江戸時代の後期に流通した額面で価値が決まる計数貨幣です。
歴史的には二朱銀の方が一朱銀よりも早く鋳造され、南鐐二朱銀からはじまり、安政二朱銀まで鋳造されました。
南鐐というのは純銀を表し、実際に南鐐二朱銀の純度は98%と非常に高いものとなっていました。
【全種類】一朱銀と二朱銀の買取相場
一朱銀と二朱銀にはいくつか種類があり、その種類によって相場が変わってきます。
文政南鐐一朱銀
時代 | 文政12年(1829年) | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 1,000-8,000円 | |
素材 | 金0.14%/銀98.95%/雑0.91% | |
画像出典 | Wikipedia(一朱銀) |
文政南鐐一朱銀が鋳造される前に流通していた文政一朱判は金品位が123/1000と低いため評判が悪く、あまり流通しませんでした。
そこで文政12年に登場したのが文政南鐐一朱銀で、南鐐とは純銀を表し、実際に純度は98%以上と極めて高いものでした。
文政南鐐一朱銀の買取価格は1,000円~8,000円前後が一般的ですが、状態によって2倍以上買取金額が変わってきます。また、逆打ちと言われるエラー品ですと10万円以上の金額で買取される可能性もあります。
嘉永一朱銀
時代 | 嘉永6年(1853年) | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 100-1,000円 | |
素材 | 金0.17%/銀98.71%/雑1.12% | |
画像出典 | Wikipedia(一朱銀) |
浦賀沖の黒船来航の翌年から通用開始されたのが嘉永一朱銀です。
お台場に砲台を設置する工事の時期に相当し、その時の工事に支払われる日当が一朱に相当する250文であったためお台場銀という呼び方でも呼ばれています。
嘉永一朱銀は一朱銀の中でも相場は低く、100円~1,000円程度が相場となります。
嘉永一朱銀は表裏の書体に複数種類が存在し、天保一分銀の書体に関連のあるものと安政一分銀の書体に関連のあるものに分かれており、前者を狭義の嘉永一朱銀、後者を安政一朱銀と呼ぶことがあります。(※ただ、銀品位の差がなく改鋳が行われた記録もないため、広義には両方とも嘉永一朱銀と呼ばれています。)
安政一朱銀
時代 | 1859年-1868年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 500円~3,000円 | |
素材 | 金0.17%/銀98.71%/雑1.12% | |
画像出典 | Wikipedia(一朱銀) |
嘉永一朱銀の項目でも記載しましたが、広義の嘉永一朱銀の中で、安政一分銀の書体に関連のあるものが安政一朱銀と呼ばれています。
狭義の嘉永一朱銀の書体は表9種、裏5種の45通りが考えられますが、安政一朱銀は表9種、裏が7種の合計63種類が確認されています。
安政一朱銀は種類によって相場は異なりますが、おおよそ500円~3000円ほどの買取価格となります。
貨幣司一朱銀(明治一朱銀)
時代 | 明治元年(1868年) | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 200円~1,000円 | |
素材 | 金0.11%/銀87.91%/雑11.98% | |
画像出典 | Wikipedia(一朱銀) |
貨幣司一朱銀は1868年より鋳造された銀貨で、鋳造期の大部分が明治時代だったことから明治一朱銀、また貨幣に調印されている「常是」の常の字の冠が川の字に似ている事から川常一朱銀とも呼ばれます。
貨幣司一朱銀も嘉永一朱銀と同じく書体に種類が存在し、その種類によって買取金額が変わります。
貨幣司一朱銀の買取相場は200円~1000円前後になりますが、一部の種類では10万円前後の買取金額になりますので、気になる方は信頼できる買取業者に査定をしてもらいましょう。
安政二朱銀
時代 | 安政6年(1859年) | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 100,000-200,000円 | |
素材 | 6分5厘引ケ(銀85%/銅15%) 金0.04%/銀84.76%/雑15.20% | |
画像出典 | Wikipedia(二朱銀) |
安政二朱銀は日米和親条約による1859年の横浜港開港に向けて、海外への小判流出防止の目的で鋳造された銀貨です。
大きいだけでより小さい一分銀の半分の額面価値でしか通用しなかったためバカ二朱などと呼ばれていましたが、安政6年にしか鋳造されていなかったため希少性があり、買取相場は100,000円~200,000円前後と高額になっています。
注意!一朱銀と二朱銀を売るときに損しないために
一朱銀と二朱銀が自宅にあり、売却しようと考えているときに、損をしないようにするためのポイントがあります。
それは、リサイクルショップや質屋を売却先にしないという事です。
一朱銀や二朱銀には種類が多くあり、状態によっても大きく価値が変わってきます。しかし、リサイクルショップや質屋では残念ながら専門的な査定を出来る人員がいる可能性が低く、二束三文の査定になってしまう可能性が高いです。
一朱銀と二朱銀を買取してもらう際は、販路をたくさん持つ買取専門店を選ぶようにしましょう。
一朱銀と二朱銀を一番高く売るならバイセルがおすすめ!
一朱銀と二朱銀を売るなら上場企業であり、買取専門店のバイセルがおすすめです。
バイセルでは月間で2万件以上、1日700件近い買取依頼がある古銭買取の会社の中でも規模の大きい会社で、古銭に関する知識のある査定員も多数在籍しています。
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一朱銀と二朱銀の買取:まとめ
今回は一朱銀と二朱銀の買取価格と相場についてまとめていきましたがいかがでしたでしょうか?
この記事で書いた通り、一朱銀と二朱銀には時代や書体によって種類がいくつもあり、専門家ではないと詳しい種類を判別するのはほぼ不可能といっても良いでしょう。
バイセルや福ちゃんのような買取専門店なら無料で査定をしてもらう事が可能ですので、一朱銀や二朱銀をお持ちで価値が気になる時は一度連絡してみる事をおすすめします。